※この記事は令和2年3月に作成しました。
このページをご覧になるということは、介護ロボットの導入について調べている、または介護ロボットの導入について検討している方が多いのではないでしょうか?
令和2年度の介護ロボット導入補助金事業も期間が終了し、次年度の補助事業の開始が待ち遠しいところです。
介護ロボット導入補助事業は、各都道府県ごとに申請開始時期が異なります。 導入補助事業の受け付け開始ともにスムーズな申し込みができるよう、いまから準備をしておかれることをおススメいたします。
このページでは令和2年度の介護ロボット導入補助金を活用して導入された介護ロボットの状況についてリサーチをしてみました。
これから介護ロボットの導入を検討している方、まだ介護ロボットを導入していない方はぜひ参考にしてみてください。
愛知県さんから補助対象事例が公表されています。
愛知県で承認された令和2年度介護ロボット導入計画(計103事例)をもとに、介護ロボット補助事業で導入されている介護ロボットや導入先施設などをみていきたいと思います。
○導入された介護ロボットの用途(分野)別の内訳

圧倒的に「見守り」が多数を占めています。
その次に「移乗介助」の装着・非装着となっています。
○導入先の施設内訳をみてみましょう。

特別養護老人ホームが半数近くとなっています。
次に介護老人保健施設、ショートステイの順になっています。
訪問介護と通所介護が同程度であることや、通所介護が思ったより少ないという印象を受けました。
これは、入居され夜間を過ごす利用者さんへのケアに対して介護ロボットを有効に使えるだろうということが考えられます。
また特養や老健など、要介護の必要が高いいわゆる重度の方が多い傾向にありますので、
介護する量の増加といった業務負担が高くなっている現場への負担軽減につなげようということがわかります。
それでは、用途別で圧倒的に多かった「見守りロボット」についてみていきましょう。
○導入された見守りロボットの内訳はつぎの通りとなっています。

見守りロボットについては、導入によって人員配置加算の要件が緩和されることになっています。

(厚生労働省資料より)
夜間の巡回やコール対応で負担が大きくなっている現場への策としてありがたい評価だと思います。
全ベッドに見守りロボットが装備されることが標準になると良いなあと思います。
見守りロボットやシステムについては沢山の製品がリリースされていますので、どの機種にするのかという
選定が必要になってきます。
○最後に移乗介助ロボットについてみてみたいと思います。

移乗介助ロボットは、パワースーツと呼ばれる装着型と、機器に身を委ねてもらう非装着型があります。
今回の導入補助事業では非装着型のロボットの導入件数が多かったようです。
導入計画書の内容を見ていると、ベッドからの移乗に加えて、トイレが使用できるよう移乗する機会を増やしたり、人の手を介すことによる事故の軽減を目指して導入したい、という目的が見られました。
見守りロボットや移乗介助ロボットの導入によって、働く介護スタッフの負担軽減と省力化に繋がり、直接介護に費やす時間が増えることでケアの質の向上につなげていければ利用者さんや入居者さんの満足度もさらに向上し、これまで以上に安心したケアを受ける事につながると思います。
介護ロボット導入補助事業は今年度も次年度も継続される事業です。
これから介護ロボットの導入を検討している方々にとって、ロボット導入のヒントになれば幸いです。
Robo+.net(ロボタスネット) 介護ロボット活用支援チーム 作成者:逢坂大輔