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    【厳選2021】上肢電気刺激装置について知る!~訓練室から日常使いまで~

    ☆回復期病院で活躍するOTさんPTさん必見!!


    突然ですが、ニューロリハビリテーション どんな内容で取り組んでいますか?
    ここ数年で、脳科学分野の研究も進み、リハビリテーションの分野ではニューロリハビリテーションという言葉をよく耳にするようになりました。

    脳卒中治療ガイドライン2021(仮)では、

    ・重度の上肢麻痺に対して、神経筋電気刺激を行うことは妥当である。(推奨度B エビデンスレベル中)

    ・ロボットを用いた上肢運動訓練を行うことは妥当である。(推奨度B エビデンスレベル高)

    ・回復期において、リハビリテーション訓練の時間を長くすることは妥当である。(推奨度B エビデンスレベル中)

    というように、麻痺肢への電気刺激ロボット療法、運動療法を長い時間行うことについて妥当であるとされています。

    そこで今回は、その中でも電気刺激療法で使用する、脳卒中向け上肢電気刺激装置についてみていきたいと思います。

    ※禁忌・禁止事項については各機種の取扱い説明書等をご覧いただき適切安全な使用をお願いします。
    ※データはメーカー各社のサイト内容より抜粋して表記しています。
    ※相違点などがございましたらすぐに修正いたしますのでご連絡をいただけますようお願いいたします。

    【 NESS H200 ワイヤレス 】

    イスラエルで開発された上肢電気刺激装置です。

    メーカーフランスベッド株式会社
    一般的名称汎用機能式筋肉電気刺激装置
    管理医療機器特定保守管理医療機器
    重さ約300~400g
    連続稼働最大4時間
    サイズS・M・Lの3種 ※腕の長さや太さに合わせて使いましょう
    作用手指の屈曲伸展運動
    刺激部位・指伸筋 ・短母指伸筋・長母指伸筋 ・母指球筋 ・浅指屈筋 ・長母指屈筋
    モード7種類のモード設定があり

    特徴:
    ・モーターポイントの調整は、伸筋・屈筋用のフィッティングパネルを変更することで調整
    ・フィッティングパネルは、サイズ違いで伸筋用4種・屈筋用3種あり
    ・患者さんごとに手指の動きの反応をセラピストが評価してパネルの変更を行う


    モードについて:
    〇機能訓練
     A:握る&放す 伸筋/屈筋の交互刺激を行う
     B:手を開く 伸筋刺激/休息を交互に行う
     C:握る  屈筋刺激/休息を交互に行う
    〇ニューロプロテーゼ
     D:握る&放す 握った状態を保持する
     E:手を開く 開いた状態を保持
     F:鍵を掴む 摘んだ状態を保持
    〇神経調節
     G:運動 小刻みなon/offを繰り返す特殊な刺激を行う


    リモートトリガー機能:
    リーチ動作練習などを行う時に、手首付近に位置するトリガーボタンを反対側の手で押すことで握る・つまむといった動きへの刺激が入る機能

    ☆製品ホームページはこちら

    【電気刺激装置 WILMO(ウィルモ)】

    IVES療法に対応した電気刺激装置です。

    メーカーエスケーエレクトロニクス株式会社
    一般的名称低周波治療器
    管理医療機器特定保守管理医療機器
    重さ約55g
    連続稼働最大8時間 ※充電は3時間以内
    サイズワンサイズ ※装着ベルトはショート・ロングの2種類あり
    作用手関節背屈・掌屈 手指屈曲伸展 母指伸展 足関節背屈 など
    刺激部位・総指伸筋 ・短母指伸筋 ・浅指屈筋 ・上腕二頭筋・三頭筋 ・前脛骨筋

    特徴:
    WILMOは、IVES理論から生まれた電気刺激装置を日常でも装着できるように工夫開発された機器です。
    IVES理論では、長時間の電気刺激が麻痺肢に対して有効であるということから、訓練室以外の場面でも長時間通電が可能になるよう小型かつ軽量化を実現されました。


    ☆1つの電極で随意運動の筋電を検出し、比例した電気刺激を出力することが特徴です。

    【IVES理論についての資料はこちらをご覧ください】

    ニューロリハを切り拓く,神経促通バイオフィードバック装置IVES 村岡慶裕先生~

    モードについて:つぎの4つの使い方が可能です

    〇随意運動介助モード(IVES療法)

    〇低周波治療器モード

    〇筋電検出モード

    〇持続的促通モード

    また、電気刺激療法では必須となるモーターポイントの探索ですが、こちらにも工夫がされているのです。
    WILMOの電極パッドは、長方形の形状で両端それぞれに4個ずつの電極が配置されています。
    電極へのコード接続はマグネット式となっているので、付け外しが簡単に行えるのも特徴です。

    そして、WILMOの電極貼付け位置はこんな感じになります。
    <前腕部分>


    <上肢近位部にも>


    <下肢にも貼れるんです>




    手軽に貼付け位置が変更できるのがおわかりいただけるかと思います。
    おおよその位置決めをしておけば、最適な電極位置を簡単に探索することができます。
    これは、治療者と患者さん双方にとってもストレスフリーな工夫がなされていますね。

    この一台で前腕から上肢の近位部まで、さらには下腿部への電気刺激を可能にしてくれました。
    まさにオールインワンな機器と言えますね!!

    ☆WILMO公式サイトはこちら

    ↓ ↓ ↓

    製品NESS H200WILMO
    重さ300~400g55g
    促す運動の種類
    サイズS・M・Lから選択ベルトで簡単調整
    電気刺激FESIVES TENS TES 
    筋電検出モードあり
    モータポイント探索
    普段使い

    上肢向け電気刺激装置について整理してみました。 いまのところ、中心となる使用場面は回復期病院が多いようですが、生活期の場面でも使用が増えてきていると聞いています。 さらに、コロナ禍での自宅トレーニングでも取り組まれているケースもあるとか。 病院を退院した後も継続して機器を使用していける仕組みが確立されることが望まれます。 医療提供側として患者さんや利用者さんに関わる皆さんにとっても、より効果の期待できるリハビリテーション内容について、是非とも知っておいていただきたい機器の一つであると思います。 まだ試したことがない、という方はぜひ実際に試用され操作感や刺激の反応を実感してみてください。

    作成者:逢坂大輔(日本ロボットリハビリテーション・ケア研究会 世話人・理学療法士)

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